
90年代の分割民営化から30年弱。サービス改善はなかなか進まず、政府の支出(補助金)は減らず、地域によっては運休や遅れが常態化して問題になっていた(過去記事)イギリスの旧国鉄ですが、2021年5月20日、ついに政府が全く新しい運営方針を打ち出しました。
新たにできる国有企業1社が、旧国鉄の全路線(少なくともイングランドの)のダイヤ、運賃の策定、切符販売などのサービス全般と、駅や線路などのインフラ管理を一手に引き受けます。その名もなんと「Great British Railways」だそうです。略称はGBR。
地域や路線などを指定して入札を行って運営会社(TOC)を決め、その会社が、ダイヤを作り、切符を売る現在のフランチャイズ方式は廃止されます。とはいえ、1948年のような完全な国有化ではなく、決められたダイヤ通りに列車を運行したり、車両を整備したりする仕事は、引き続き民間の運行会社がやるそうです。
とはいえ、乗客から見ると、どの列車に乗っても「Great British Railways」の列車ということになります。ロンドン交通局(TfL)のOvergroundのような方式になるようです。
以下のリンクが交通省が発表した資料。
https://www.gov.uk/government/publications/great-british-railways-williams-shapps-plan-for-rail
この記事の冒頭に表紙の写真を載せましたが、なんというか、1980年代の国鉄(BR)時刻表のようですね。ステキ。ただ、保守党政府には、国有化という言葉にはちょっとためらいもあるようで(対立する労働党の看板政策でもあった)、「国有化といっても、すでにNorthernやEast Coastは国有企業が運営してるし、そもそもNetwork Railは2002年から国有だしさ」みたいなことが、さらりと書いてありました。そして、「国有化することが大事なのではなく、複雑な今の仕組みをやめて単純にすることがより大事」だそうです。なるほど。
ほかにも、30年計画を立てるとか、5つのRegional Divisionができるとか、壮大な事がいろいろ書いてあります。あとでゆっくり読みたいですね。
このニュースを報じるBBC。20日朝6時のニュースのトップです。

“イギリス旧国鉄、ついに再国有化?「Great British Railways」発足へ” への1件の返信