2019春のダイヤ改正は5/19から

各鉄道会社ごとの改正内容。

イギリスの鉄道、特に旧国鉄は毎年5月に、一斉ダイヤ改正をします。昨年は「数十年に一度の規模」というもので、大混乱を巻き起こしましたが、今年は比較的小規模なようです。

Train timetable changes May 2019: how my rail route will be affected

Details of British May timetable change released

チルターン鉄道は、シェークスピア生誕地のStratford-upon-Avonと、ロンドンを結ぶ直通列車を大幅に増やすということです。これ何年か前のダイヤ改正で、直通列車を削減して、乗り換え必須にする代わりに頻度(Frequency)を改善すると謳っていたと思うのですが、やはり観光地としては直通でないと案内に困りますよね。チルターン鉄道は、民営化で誕生した会社の中では、限りなくわずかな成功例といえますが、Stratford-upon-Avonについては、渋いダイヤが続いていました。Bicester Villageは、いまやチルターン鉄道の観光スポットの筆頭で、地元の反対を押し切って駅名まで変えましたが、それと比べると知名度のわりに集客力がないんでしょうか。

https://www.chilternrailways.co.uk/news/chiltern-railways-announces-its-may-timetable-and-boosts-links-stratford-upon-avon

New North Main Lineの残存区間が廃止に。葬式テツの様子がBBCで取り上げられる

チルターン鉄道(Chiltern Railway)のターミナルは、マリルボーン(London Marylebone)ですが、今冬の改正までは、1日1本だけパディントン(Paddington)発着の列車がありました。
その最終運転日となった12月7日には、多くの鉄道ファン(日本で言う葬式テツ)が集まって、普段はガラガラの列車が大混雑となったというニュースをBBCが流しました。

Geoff Marshallが専門家ではなく、単に趣味者の一人として登場するのがご愛敬。

さて、今回廃止になった区間はNew North Main Lineという結構由緒がある路線なのです。

いま、チルターン本線(Chiltern Mainline)と呼ばれる路線は、その昔、大中部鉄道(GCR)と大西部鉄道(GWR)が共同で建設した区間が元になっていて、GWRのターミナルであるPaddingtonからも線路がつながっていたのですね。それがNew North Mainlineと呼ばれる区間。

GWRは、PaddingtonからBiscester、Banbury、Birminghamなどを経て、Birkenhead(Liverpool)まで特急列車を走らせていました。Paddington発毎時10分が、この路線の特急列車の時刻で、それが国有化後も続きました。「きかんしゃトーマス」でも取り上げられた「スリップコーチ」が最後まで運転されていたのがこの路線です。それが、1960年代の「ビーチングの斧」政策で、残す必要のない路線と認定されて以来、急速に廃退。Birmingham以北が廃線になり、ほぼ近郊区間だけの路線に。Paddington発の列車は1日1本だけになっていて、それが今日まで続いていました。

1964年の時刻表。MaryleboneとPaddingtonの両方から列車が出てくることがわかります。

ちなみに今回廃止になったのは、HS2の建設にともない用地を明け渡す必要があり、線路を撤去するためだとか。

そして、今冬の改正で新たに登場した1日1本の列車については、われらがGeoff Marshallがさっそくレポートしています。

ノーザン鉄道大混乱続く。本数6%削減の暫定ダイヤ導入へ

「最大級ダイヤ改正」の混乱はまだ続いています。

ガーディアン紙によると、ノーザン(北部)鉄道は、ダイヤ改正以後、定時率(Punctuality Rate)が低下し、実に17%の列車が、運休か30分以上の遅延しているとのこと。

そこで、ノーザンの公式発表によると、6月4日から7月31日まで、大胆にも165本/日の列車を運休(全列車の6%)させるそうです。理由は定時率の改善のため。

もっとも影響が大きいのは、湖水地方のウィンダミア(Windermere)とプレストン(Prestonを結ぶLake Line。全列車が運休となり、代替バスを走らせるそうです。都市近郊のマンチェスターとKirkbyを結ぶ路線でも、日中の毎時1本の区間が、毎時2~3時間に1本にまで減ります。深刻ですね。

https://www.northernrailway.co.uk/temporary-timetables

From Monday 4 June 6% of daily train services, that’s 165 out of our normal 2,800 daily services, will be temporarily removed, until the end of July.

This interim timetable will enable Northern to start to stabilise service levels over the next few weeks and, importantly, start to reduce the number of last-minute train cancellations.

In the short-term we will be running fewer services, but still more than we did before the May timetable change. We will then get back to a full timetable service by the end of July.

この公式発表には、この問題の起きた原因(What caused the problem?)という説明があります。

Northern’s new timetable was designed to provide extra services, making use of our growing train fleet and infrastructure upgrades including the Ordsall Chord, at Liverpool Lime St and between Manchester and Blackpool. However, the timetable had to be planned and delivered in four months compared to the normal 9-12 months.

つまり通常は、新しいダイヤ作成から改正までほぼ1年かけるのに、今回は大規模な改正だったにもかかわらず、4ヶ月しかなかったと。

This was because in January 2018 it was announced that there would be a further delay in delivery of the electrification of the Manchester-Preston via Bolton line, bringing the delay to two years. As a result of this announcement we had to totally rewrite our timetable plan and then plan and deliver significant levels of complex driver training on new routes and to operate different trains. This has caused us to have a reduction in availability of drivers to run our scheduled train services whilst they complete their training, and this has resulted in the significant number of last minute cancellations.

その理由は、電化工事完成が2年も遅れ、そのために運転士の養成計画が狂ってしまった。ダイヤ改正も計画変更を余儀なくされた・・。つまり、電化工事は、インフラ管理会社のNetwork Railによるもので、列車運行会社である自分たちのせいではない、と言いたいのですね。イギリスの国鉄民営化の失敗は、上下分離(インフラと運行会社を分けたこと)と指摘されていますが、まさにそれがよくわかるコメントです。ちなみに、電化工事完成がなぜ遅れたかというと、運行会社が運休に協力せず、列車が走らない深夜だけで工事を進めたからだと言われています。数年で契約が切れる運行会社には、工事に協力するインセンティブがないんですよね。

「最大級のダイヤ改正」平日初日は混乱

ここ数十年で最大級のダイヤ改正後、はじめての平日は、相当な大混乱だったようです。特に、テムズリンクとノーザン(北部鉄道)では、大規模な運休が起きたとか。ガーディアン紙がテキストライブ中継をしているほど。

テムズリンクの公式ツイッターでは、「we have a lot of staff and stock in the wrong places」とのこと。つまり、人と車両の配置転換がうまくできていなかったということなんだけど、これをしれっとつぶやけるのがすごいですな。

「all the STATIONS」のドキュメンタリー公開へ

昨年、クラウドファンディングで資金を集めて、イギリスの鉄道全駅制覇の旅を果たしたYouTuberのジェフとヴィッキー。
その旅のプロジェクト「all the STATIONS」の新作ティザーが公開されています。旅をまとめたドキュメンタリーが5/19に公開されるようです。

このプロジェクト以後も、ジェフは精力的に鉄オタ向けコンテンツを、プロのクオリティで作り続けています。素人が自らのTrainspottingをそのままダダ流す投稿動画ももちろんおいしいけれど、やはり映像のプロが作る動画はすごいですよねえ。

2018夏ダイヤ策定作業に遅れ、近年最大級の変更か

イギリスで恒例となっている年2回の全国一斉ダイヤ改正ですが、2018年夏のダイヤ策定作業が遅れているようです。

チルターン・レイルウェイズのサイトによると、今回の改正日は5月20日。通常ならばこの時期には新ダイヤが公開されているはずでしたが、策定作業が遅れているとのこと。その理由が変更規模。今回のダイヤ改正では、400万本の列車に変更が必要で、これは通常の7倍にあたり、近年では最大級の変更規模だとのことです。

https://www.chilternrailways.co.uk/temporary-changes-timetable